Cosmy Lab.

物を作るひと、何かを描いて書いて編んで捏ねる人

蟹雑炊のかんかん

見かけると冬を感じるもの。

 

霜柱

クリスマスツリー

箱売りのみかん

白い息

かんかんのコーンスープ

 

自販機に並ぶあったか〜い飲み物の中で1人だけ異彩を放つしょっぱいスープ。

冬のひとときだけ出会える特別感と、かじかんだ指先と胃袋を温めてくれる安心感でやっぱりちょっと特別な存在感のコーンスープ。ゆっくり飲みすぎてさいごあたり少し覚めちゃってしょげ、飲み終わりにどうしても数粒とうもろこしが出てきてくれなくてしょげ、名実共にちょっとしょっぱいコーンスープ。

 

しかし(私の知る限り)数年前から、自動販売機に並ぶスープのバリエーションがすこしずつ増えてきたようだ。コンソメスープやバスクスープなどなど。

私はスープが大好きであるから、見かけるとつい買ってしまう。浮気物である自覚を持ちながら。どれも全部美味しくて、「やっぱりコーンスープには敵わない」という趣旨の発言はどうもできない、長年のパートナーであるコーンスープには申し訳ないけれど…。

 

そして今年、私の勤めている会社の自動販売機に初めて見るスープのかんかんを認めた。表題である蟹雑炊のスープと水炊きスープ。どちらもお米入り。

会社のせんぱいが存在を教えてくれてから、私はそわそわと飲むタイミングを見計らっていた。タイミングはなかなか訪れぬ。なぜならここが室内だからである。あったかいスープはあったかいところではなかなか欲しくはならないもののようだ。

でも先日やっと(せんぱいの啓示からたぶん数週間)、お腹すいたので蟹雑炊買ってみた。まごう事なき蟹雑炊の汁。缶から飲んでいる事実に脳がバグる。

一応事前に缶を振って開け、序盤五口ほど飲んだけれど、振りが甘かったのか沈殿が早いのか、米に出会えぬ。最後に辛くなるパターンが見えて早くもしょっぱさに拍車がかかる。

とはいえそうだとしても美味しい。オフィスがもう少し寒ければ文句なしといった感じだけれど、暖房も効いているし人もたくさんいる社内は非常に暑い。より汗をかいてきたな。しかしそれもまた、蟹鍋を食べて温まった後に追い込みで雑炊を食べる感じに近いだろうか。そこも含めて再現度が高い商品ということ!?

 

と思いつつ身体をあったか〜くしながら飲み進め、水位が残り1/3程度になってから大きくぐるぐる回して飲むとようやく米が出てきてくれた。原材料名に焙煎玄米とある通り香ばしいよい匂い。お腹的にも満足感が追加される。

また、コーンよりも粒が小さいからか、懸念したよりは残り方が軽微で助かる仕様。

水炊きも飲まねばね…と思いながら天井を仰いで缶の底をぽんぽこ叩いて米を一粒でも多く口へ送り込んだ。